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Column · 交通事故

交通事故で歯を失ったら|歯牙欠損の後遺障害

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交通事故で顔面を強く打ち、歯が折れたり抜けたりしてしまうことがあります。差し歯やインプラントで治療すれば見た目は元に戻りますが、失った歯は元には戻りません。そのため、一定の本数以上の歯を失った場合には「歯牙障害」として後遺障害等級が認定され、後遺障害慰謝料などを請求できます。認定の基準と請求のポイントを解説します。

歯牙障害(歯牙欠損)の後遺障害等級

歯牙障害は、「歯科補綴(ほてつ)を加えた歯」の本数によって等級が決まります。歯科補綴とは、失った歯や著しく欠損した歯に、差し歯・ブリッジ・インプラント・入れ歯などの人工物を補うことをいいます。

本数のカウントには、事故で喪失した歯だけでなく、歯冠部の体積の4分の3以上を欠損して補綴した歯も含まれます。反対に、小さな欠けを詰め物で治した程度では対象になりません。

認定のポイント

請求できる賠償金

後遺障害慰謝料

等級に応じた後遺障害慰謝料を請求できます。裁判基準では、14級で110万円、13級で180万円、12級で290万円、11級で420万円、10級で550万円が目安です。保険会社の提示は自賠責基準(14級で32万円など)にとどまることが多く、大きな差があります。

逸失利益

歯牙障害は、食事や会話への影響が補綴によって回復するとして、逸失利益が争われやすい後遺障害です。もっとも、職業上の支障(接客業・営業職・声を使う仕事など)を具体的に主張立証することで、一定の逸失利益が認められた裁判例もあります。逸失利益が認められない場合でも、その事情を後遺障害慰謝料の増額要素として考慮してもらえることがあります。

将来の治療費(補綴物の再作製費用)

差し歯やインプラントには耐用年数があり、将来的に作り直しが必要になります。将来の再治療費用も、医師の見込みなどをもとに請求できる可能性があります。

他の傷害との併合

顔面の傷跡(外貌醜状)や顎の骨折など、他の後遺障害が同時に残った場合は、それぞれの等級を併合して上位の等級が認定されることがあります。歯だけに目を向けず、顔面全体の症状を漏れなく申請することが大切です。

よくあるご質問

Q. 歯が2本折れましたが、後遺障害になりますか?

歯牙障害の最低等級は「3歯以上」が要件のため、2本では原則として認定されません。ただし、歯冠部の4分の3以上を欠損して補綴した歯があれば本数に含まれますので、歯科の記録を確認のうえご相談ください。

Q. インプラント治療の費用は全額請求できますか?

治療の必要性・相当性が認められれば、インプラント費用も治療費として請求できます。高額になるため、事前に保険会社に治療内容を伝え、見解を確認しておくとトラブルを避けやすくなります。

Q. 治療が終わるまで示談を待つべきですか?

はい。補綴が完了して初めて本数が確定し、等級認定の申請ができます。治療途中で示談してしまうと、後から後遺障害分を請求することは原則できません。

※ 本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。具体的なご状況については弁護士にご相談ください(交通事故のご相談は無料です)。

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